2007.11.26 Monday

1950年のバックトス

謎に満ちた心の軌跡をこまやかに辿った短編集。

夜に熟睡すると体があるものに変じてしまう娘の「百物語」は少しホラーがかった怖い話。
ある小説の登場人物の女性が別の小説に出てくる男性に恋をしてしまう不思議な話の「万華鏡」。
密かに恋した清楚な女子高生は実はあばずれ女だった「百合子姫・怪奇毒吐き女」。

気に入った短編は結構ある。それぞれの作品に人生の一瞬一瞬が描かれていて、とても感動するのである。


2007.08.20 Monday

玻璃の天

令嬢と女性運転手が活躍する昭和初期を舞台にしたシリーズ第2弾。

前作同様、当時の上流階級の生活がうかがえて大変興味深い。お嬢様英子と運転手“ベッキーさん”のコンビも対等ではない中の知恵の出し合いやベッキーさんの奥ゆかしく、主人を立てる物言いなど、なかなか面白い。

身の周りの不思議から殺人事件まで、真相を解き明かしていく2人には爽快さを感じる。


2007.08.10 Friday

街の灯

昭和初期の上流階級が舞台となっていて、女子学習院に通うお嬢様と女性運転手の“ベッキーさん”のコンビが活躍する。

北村氏の「円紫さんと私」シリーズを彷彿とさせるような内容である。「円紫さん」がベッキーさん、「私」が英子となって「日常の謎」を解き明かす。

時代設定が昭和初期と、円紫さんシリーズとは違うし、円紫さんほどベッキーさんは謎解きを積極的に行うわけではないけど、どこか同じ空気を感じる物語である。

仏法僧にまつわるエピソードやサッカレーの「虚栄の市」が、物語の謎や解決に絡んでくるあたりは流石だと思った。


2007.06.23 Saturday

語り女たち

女性の語り手たちが話す色とりどりの謎の物語。感動的な話からゾクッとするような内容まで、様々な物語が17人の女性によって語られている。

個人的には「歩く駱駝」が好きだ。中近東に旅行したある女性が自分に買ったお土産の砂絵の瓶。その中に描かれている駱駝が夜な夜な歩くという、少しホラーがかった内容。異国の雰囲気があるせいか、日本独特のホラー話に終っていないのが面白い。

「梅の木」は少し感動させられる物語。70歳代のおじいさんが幼少の頃心を通わせた梅の木と、死の直前に時を越えて再開する内容。おじいさんの嬉しそうな死に顔で話が締めくくられているが、不思議さと感動と、両方味わうことができる物語だった。


2006.11.05 Sunday

女子大生と円紫師匠の謎解きシリーズ

女子大生の「私」と噺家、春桜亭円紫のコンビが活躍するシリーズ。

1作目では女子大生だった「私」も5作目では社会人に成長。姉の恋愛話や文化祭、卒業論文と、その時々の日常の風景の中で推理が繰り広げられていく。

円紫師匠の演目が本編の謎を解くキーワードになっていたりと、随分細かいところに趣向が凝らされた作品。文系の人や落語好きの人には楽しく読めるシリーズだと思う。

発表順に読むことをお勧めするが、どれから読んでも面白い。初めて読む人には「空飛ぶ馬」をおススメする。

空飛ぶ馬
夜の蝉
秋の花
六の宮の姫君
朝霧

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