2007.03.05 Monday

共犯マジック

人の凶兆、不幸のみを予言する謎の占い書「フォーチュンブック」。とある書店で偶然手に入れた7人の男女が運命の黒い糸に搦めとられ、それぞれの犯罪に手を染めていくミステリー。

7つの物語が独立したストーリーとして成り立っているが、結局は錯綜しあい、関連していく。実際、昭和に起こった大きな事件に「フォーチュンブック」を手にした男女が関わっていくというのも非常に興味深い。

特に最終話は色々な謎が解明され、誰がどの事件にどのように関係したのかが分かってとても面白かった。


2007.01.06 Saturday

ビアバー(香菜里屋)シリーズ

旨いビールに洒落た酒肴で評判の香菜里屋の主人・工藤が数々の謎を読み解いていく短編連作シリーズ。

決して出すぎることもなく、ちょっとした会話の中からヒントを得て事件や謎を読み解いていく工藤は一体何者なのか? ただのビアバーのマスターではない雰囲気である。それぞれの短編がしっとりとゆるやかな流れの中で話が進んでいくので、落ち着いて楽しめるミステリーになっている。

このシリーズでもお洒落で粋な料理がたくさん登場するが、作者の料理に対する愛情のようなものを感じるし、それらの料理がうまく脇役としての役割を果たしていると思う。流石である。

花の下にて春死なむ
桜宵
螢坂
2006.12.21 Thursday

支那そば館の謎

京都嵐山奥の大悲閣千光寺に次々と奇妙な事件が持ち込まれ、寺男の有馬次郎と住職らが事件の謎に迫る。

現在はただの寺男の有馬が前職の特技を生かしたり、ツテを頼ったりしながら、事件の真相に迫っていくところが何とも奇抜で面白い。いかにも何もしていない生臭坊主のような住職のちょっとしたひと言が事件の核心に触れるヒントになっていたりするので、彼もなかなか侮れないキャラである。

有馬の贔屓の「寿司割烹・十兵衛」で出される料理が脇役として花を添えていて、京都らしい風情と著者の細やかな配慮が感じられる。嵐山・大悲閣は実在するので、物語の主人公になったつもりで一度訪れてみたいものである。


2006.12.05 Tuesday

屋上物語

デパートの屋上を舞台に展開する空前の長編連鎖ミステリー。

屋上のうどん店の主「さくら婆ァ」が毎日のように起こる不思議な事件の核心へと斬り込んでいく。7つの物語の語り手が屋上のベンチであったり、観覧車であったり、その時々で変るのが面白い。物体の目線?で書かれた物語というのを初めて読んだので、新鮮で楽しめた。

何があっても動じない大胆不敵かつ傲慢不遜な「さくら婆ァ」の傑物ぶりは、読んでいて爽快な気分にさせてくれた。

2006.12.04 Monday

メイン・ディッシュ

過去の経歴が全くわからないミケさんの謎には非常に興味をそそられるが、それ以上においしいそうなのが彼が作るプロ顔負けの料理。その料理の数々がストーリーに上手く花を添えている。単に料理が出てくるだけでなく、簡単なレシピが話の中で紹介されているのだ。

実際に「レタスと卵の炒飯」を作ってみたら、これが絶品。まさに中華料理店の味・・・である。さすがに調理師免許を持っている著者だけあって、作中に登場する料理一品一品に気配りが感じられる。

料理も楽しめる連作ミステリー、といったところか・・・。実にユニークな一冊である。

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