2007.11.18 Sunday

6時間後に君は死ぬ

他人の未来を見ることができる青年と彼を取り巻く女性達の「運命」の物語。

5つの短編とエピローグからなっているが、それぞれの物語がそれぞれ味わい深く、面白い。

未来がわかるということはそれほど良いことではないように思う。
人は生まれながらにして目に見えない力に支配され、決まった未来に向かって生きていく。それを運命ともいうが、運命は少しのことで変えられる。

そして予言者の青年と、ある女性は明日を信じて運命を変えようとする。とても感動的なミステリーである。


2007.06.14 Thursday

K・Nの悲劇

中絶という苦渋の選択をした瞬間から夏樹果波の精神に異変が起こり始める。「13階段」の著者が描くホラー小説。

はじめは精神の病と思われていたけど、読み進めるうちに死霊の憑依としか考えられないような事態が次々と起こる。

果波にとりついた女の霊は、果波のお腹の子供を守るために憑依したのであり、悲しくも哀れな同情を誘う。自分自身の子供に、この世に生を与えられなかった無念や相手の男への思いなど、激しく絡み合って、同じ思いをしている昔の友人、果波の精神と共鳴し合った結果なのかもしれない。

高野氏は、異性には理解しがたい女性の内に秘めた感情を上手く表現していると思う。


2007.04.08 Sunday

夢のカルテ

他人の夢の中に入れる心理カウンセラー、来生夢衣(きすぎゆい)。彼女が起こす、優しい奇蹟の物語。

銃撃事件に遭遇し、毎夜の悪夢に苦しめられていた麻生刑事が心理療法のため彼女のカウンセリングを受ける。やがて2人は愛し合うようになる。

しかし、その愛が本当の愛情なのか、カウンセリングの際に「恋愛転移」を起こしたゆえの愛情であるのか、夢衣自身も分からなくなってしまう。結局は夢の力で2人がお互いに本当の愛に気付いて、深く結ばれる。

全体として恋愛小説ではあるが、警察小説でもあり、ホラー色もあり、と色々な要素を含んだ今までにないタイプの小説であると思う。

ちなみに本作品は高野氏と坂上氏が共同でストーリーを作成し、高野氏が執筆したものとのこと。


2007.01.05 Friday

幽霊人命救助隊

浮かばれない霊たちが天国行きと引き替えに自殺者の命を救うため地上に舞い降りる。

孤独に苦しんでいる人、うつ病の人、借金苦の人・・・色々な事情で自殺へと突き進んでいく人達の命を4人の幽霊救助隊が力を合わせて救っていく。そして最後には神との約束通り、100人の命を救って天国へ行くことができる。エピローグでは、その後の4人の霊がどうなるのか描かれていて、これからの世界を支える4人の明るい未来が見えるようだ。

ストレスの多い現代社会において、ちょっとしたことが自殺の原因になってしまうというのがよく分かった。しかし、反対にちょっとした気持ちの持ち方で自殺願望を消すこともできるということも、この本を読んで発見できたと思う。

2006.12.27 Wednesday

13階段

仮釈放中の青年と元刑務官が記憶を失った死刑囚の冤罪を晴らすサスペンス小説。

10年前の冤罪事件と青年の旅行先での補導、高額な報酬と偽の証拠など、様々な事柄が絡み合い、入り組んだ内容になっているが、最後には全て霧が晴れるようにはっきりとする。なかなか読み応えのある小説だった。

刑務官の過去において、死刑が執行されるシーンはかなり衝撃的だ。非常に重たい内容だがスリルもあり、意外な結末が待っている。一気に読み通せる一冊。

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