2007.11.09 Friday

ぼくらは小さな逃亡者

ビル爆破の容疑者となった2人の少年が逃亡を続けながら、テロリストとの奇妙な共同生活を送る物語。

物語のテーマは「信頼」。少年達は都会育ちでいたずら好きで、ちょっとしたいたずら心から銀行のビルを花火で爆破してしまう。というか、したと信じてしまって、必死に逃亡する。

テロリストとの逃亡先はウェールズの山々に囲まれた自然溢れるコテージ。厳しい自然と向き合いながら、彼らは自分達で考え、判断するようになる。その結果、「人を信頼すること」を学んでいく。

事件から2年後、テロリストの容疑者との面通しの時、少年達が真実を言わなかったことに2人の成長を見ることができる。

少しばかりの勇気をもらえる心温まる物語である。


2007.10.24 Wednesday

スノードーム

ある日、若い科学者クリストファーが同僚に原稿を残し、失跡する。その原稿には不思議な物語がつづられていた。

彼が残した物語は空想上の世界のようで、その実、本当の話であった。その物語が始まることになった発端を担っている人物、エックマン氏は愛すべきキャラクターではなく、自己中心的な人物だ。

しかし、彼が最も求めていたものは、「愛」ただそれだけであったというのが、何とも切ない限りである。ただ、こういう方法でしか、親子の愛に替わるものを手に入れることができなかったところに、彼の淋しさがあると思う。

最後にすべてが明らかになったとき、クリストファーが下した決断には驚かされる。もし、自分が同じ立場であったなら、彼と同じ行動はきっととれないだろうと思う。とても勇気がいることだから・・・。


2007.06.12 Tuesday

13カ月と13週と13日と満月の夜

年老いた魔女にだまされて体を奪い取られた少女が自分の体を取り戻そうとするファンタスティックな物語。

魔法使いでもないごく普通の平凡な女の子が主人公。彼女が友人と力を合わせて敵に立ち向かっていく後半部分は非常にスリリングで感動的だ。

物語のテーマにもなっている「老い」についても、子供でもわかるような表現で分かり易く書かれていて、私達に様々な問いを投げかけ、そして考えさせる。

面白く、ワクワクしながら読めるが、最後にはズシリと心に残る素晴らしい物語である。


2007.05.29 Tuesday

海のはてまで連れてって

双子の小さな密航者たちが繰り広げる笑いあり、感動ありの冒険物語。

双子の兄弟がお父さんの働く豪華客船にこっそり乗り込み、ハラハラドキドキの船旅を楽しみながら、最後は海賊をやっつけてしまう。

著者の他の作品「魔法があるなら」をほうふつとさせてしまうような展開ではあるが、、双子の「ぼく」と「クライヴ」の愉快なキャラクターや彼らの巻き起こす珍事件が滅茶苦茶面白い。

ユーモアにあふれた物語ではあるが、人間同士の思いやりや生きていくことの素晴らしさなど、大切なことを教えてくれる、素敵な一冊である。


2007.05.07 Monday

青空のむこう

「やり残したこと」をやり遂げるため、ひとりの少年が青空のむこうから降りてくる・・・。

失ってみて初めて気付く大切なものというのが、人間には必ずある。それが自分にとって家族であったり、物であったり、様々であるとは思うが、そういうものを教えてくれる本だと思う。

幽霊になった少年ハリーは、自分の気持ちを伝えるため「生者の国」に戻ってくるが、姿は見えないし、声も聞こえない。でも必死になって姉のエギーに気持ちを伝えようと考え、挑戦する。

想いを伝えた後、「彼方の青い世界」へ旅立つのだが、もう戻れないという切ないハリーの想いが、最後のページに溢れていて、胸がしめつけられる。


2007.02.17 Saturday

チョコレート・アンダーグラウンド

現代のある国で選挙で勝利を収めた(健全健康党)はチョコレートをはじめとする甘いお菓子を全て禁止してしまう。これに怒った2人の少年とお菓子を扱うお店のバビおばさんが協力して抵抗運動を始めるユーモラスで楽しい物語。

2人の少年、ハントリーとスマッシャーの度胸と勇気には凄いものを感じる。「たかがお菓子やチョコレートくらいでそこまで・・・」と思ってしまうが、子供にとっては一大事。甘いお菓子が食べられなくなってしまうと、おやつの楽しみもなくなってしまうのだから。

チョコレートの密売や「地下チョコバー」など、抵抗運動の中身も結構ハラハラさせられる。

とにかく、装丁から文字の色までチョコレート色で統一されていて、きっとチョコレートが食べたくなってしまうこと間違い無しの本である。

2007.02.01 Thursday

魔法があるなら

世界で一番素敵な「スコットレーズ・デパート」で繰り広げられる冒険の物語。

能天気なママとしっかり者で心配性のリビー、幼い妹アンジェリーンの3人が高級デパートに住み始め、数々のピンチを切り抜ける。

物語はリビーの目線で書かれていて、子供らしく、ユーモアに満ちて進んでいく。現代の防犯カメラやセキュリティのしっかりしたデパートでは考えられないが、イギリスの古い時代を感じさせる豪奢なデパートであれば、そこに住むということもできるのかもしれない。が、実際、デパートに住むということを題材に、こんなにユーモアたっぷりでスリリングな物語を作り出すことができる、シアラーという人の想像力には驚くばかりである。

子供も楽しめるよう、ルビが打ってあるのはいいが、漢字すべてにルビがあるので少しうるさい感じがして読みづらいのが難点。


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