2007.03.31 Saturday

アンクルトムズ・ケビンの幽霊

新しい家族再生の可能性をさぐる感動長編。

鋳物職人章之はタイからの出稼ぎ青年や在日三世の少女たちとの心の交流を通じて冷え冷えとした日常に温かな血が通いだすのを感じ始める。そして30年前初恋の少女が託したハーモニカを探しに旅立つ。

民族間の差別を軸に話が作られているためか、全体的に暗く重たい印象が残る。主人公の章之も内に込めた様々な思いを外に向けて出せない性格である分、より一層物語が重く感じられる。

しかし、出稼ぎ青年や在日三世の少女とのふれ合いのある生活の中で過去の初恋の記憶が蘇ってくる。彼らとの出会いがなければ初恋の少女のハーモニカを探しに出ることもなかっただろうし、ハーモニカに添えられていた少女の手紙を読むこともなかったのだ。

色んな意味で運命めいたものを感じる小説である。


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